「なんか文句あるわけ?」
「俺でさえ、すでに腹いっぱいなのに」
「お腹いっぱいなら、湊のデザートもちょーだい?」
「はぁ?俺のも食う気かよ?おまえマジでブタになんぞ」
「うるさいなぁ。デザートは別腹なの」
「フッ……ブータ」
湊といつものように言い争っていると、
お母さんも湊のお父さんも、あたしたちを見て微笑んでいることに気づく。
「小さいころから本当に変わらないなぁ」
湊のお父さんの言葉で、あたしたちは言い争うのをやめた。
あたしたちはデザートを食べながら、お互いに睨み合う。
「あ、そういえば、おじさん」
「なんだい?結雨ちゃん」
「あたし、お土産あんなにたくさんもらっちゃっていいの?このまえ部屋で袋開けたとき、びっくりしたんだけど」
「いいんだよ。結雨ちゃんはいつも湊の面倒も見てくれているし、それに娘みたいに思ってるから」
「ふふっ。ありがと。おじさんっ」
手に持っていたワイングラスをテーブルに置いて、湊のお父さんは優しく微笑んだ。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
