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夜の8時過ぎ。
うちのマンションから徒歩で5分ほどの距離にあるイタリアンレストランで、久しぶりの外食をしていた。
湊のお父さんが帰国してから初めて、湊とあたしとお母さんの4人で集まっての外食だった。
レストランの窓際の席で、他愛もない会話をしながら、コース料理を楽しんだ。
「わーいっ、デザート」
コース料理の最後、デザートのお皿が運ばれてきた。
チョコレートケーキにベリーなどのフルーツ、アイスも添えてあって、すごく美味しそう。
「結雨、お母さんのデザートもあげるわ」
「え?お母さん食べないの?」
「もう、お腹いっぱいなのよ」
「じゃあ、もらうね。やったぁ」
あたしの前には、デザートのお皿がふたつ並んだ。
「……おまえ、ホントよく食うよな」
湊がボソッと言ったのを、あたしは聞き逃さなかった。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
