「ちょい待て。おまえら誰も覚えてないのか?」
くぼっちの言葉に、クラスのみんなは黙りこむ。
「うぉい!全力で思い出せっ。はい、思いだした人、手ぇあげてー」
みんなは黙ったままで、誰も手をあげない。
その光景を見たくぼっちは、あきれた表情でため息をついた。
「おまえらって本当……そういうときだけクラスの団結力、発揮するよな」
そのとき、HRの終わりを告げるチャイムが鳴った。
「うそだろ?これからイイ話しようと思ったのに……」
くぼっちがうなだれると、クラスのみんなは一斉に笑った。
いつものことだけど、
出席とり終わるまでに、くだらない話しすぎなんだよね。
「まっ、今日もみんなで楽しい1日を過ごそうぜ!以上っ」
そう言ってくぼっちは、明るい笑顔で手を振りながら教室を出ていった。
……平和だ。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
