朝から全力疾走して疲れ切ったあたしは、くぼっちの前でしゃがみこみ、
湊は力が抜けたように教室のドアにもたれた。
「しょーがないな。大目に見るのは今日だけだぞ?バカップル」
くぼっちの言葉に、湊はくぼっちを睨みながら自分の席に座る。
「うるせーよ。バカップル言うな」
「はいはい、校内1カップル」
「黙れ」
「じゃあ……超ラブラブカップル?」
「やめろ」
「じゃあ、カポー?」
「…………」
「無視するなよ、湊。俺がスベッたみたいな空気になるだろ」
「スベッてんだよ。めんどくせぇな、朝から」
うちの高校は、2年から3年になるときに、クラス替えはない。
そして3年3組も、“くぼっち”こと、久保寺先生が受け持つことになった。
席順も2年のときと変わらず、出席番号順。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
