チラッと湊の顔を見ると、まだあたしのことを見つめている。
「んもぉ、そんなにあたしのことが……」
「いや、おまえ頭ボッサボサだから」
「うっそ……!」
ネクタイから手を離したあたしは、あわてて自分の髪を両手で整える。
3年生になったら、女子力を磨くと誓ったのに。
「直った?」
あたしがきくと、
湊の視線は、あたしの後ろに移っていた。
「おまえそれ……ケンカ売ってんのかよ」
湊は不機嫌そうにつぶやく。
「え?なにが?」
あたしは振り返って後ろを見る。
どうやら湊は、べッドの上に飾ってある写真のことを言っているらしい。
「よくこんなに堂々と浮気できんな」


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
