茜色した細長い雲がゆっくりと空を流れる夕暮れ。
楽しい時間はあっというまに過ぎていき、文化祭もだんだんと終わりへ近づいていた。
他校から来た生徒たちも帰りはじめていく中、
グラウンドで屋台を行っていたクラスのほとんどが、片付けに入ろうとしていた。
あたしは大きなゴミ袋を校舎裏に捨てに行ったあと、ぞうきんを取りに行こうと教室に向かう。
奈乃が持っていた写真のことが、ずっと気になっていた。
あたしの考え過ぎだって、そう思うのに。
頭から離れない。
「やっべ、可愛い」
廊下を歩いていると、他校の制服を着た男子4人組があたしの前で立ち止まった。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
