それはやっぱり、簡単にはうまくいかないよ。
ふとした瞬間に、やっぱり思い出すこともある。
「でも……みんながいてくれるしね」
朝が苦手な湊が、
毎朝早く起きて学校に行って、犯人をつかまえてくれた。
奈乃は、誰よりも心配してくれて、
そばにいてくれて、抱き締めてくれた。
いつも話を聞いてくれた。
琥都は、あたしがびしょ濡れになったときも、
自分のブレザーをあたしにかけてくれたり。
ジュースを買ってきてくれたり、そういう優しい気遣いができる人。
快は、あたしが落ち込まないように、
持ち前の明るさで、いつものように笑わせてくれた。
あたしのために、みんなが。
それだけで、もう十分だなって。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
