あたしがラクガキされたり、上から水をかけられたりしたとき。
奈乃は、誰よりもあたしのこと心配してくれた。
本当は昔のこと思い出して、苦しんでたのに……。
「おかしくなんかないから。奈乃の心も壊れてないからっ」
「結雨ちゃん……」
「だって奈乃は、あたしがつらい目に遭ったとき、そばにいてくれたじゃん。助けてくれたじゃん」
あたしは、奈乃の瞳をまっすぐに見つめて言った。
「心が壊れてたら、誰かに優しくなんてできないよ」
本当に心が壊れてたなら、
人に優しくしたり、人に与えることなんて出来るはずないよ。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
