恋する僕らのひみつ。




夜明け前に家を出て、奈乃を探していたときはまだ暗かった夜空も。



いまは、青とオレンジのグラデーションが美しい朝焼けが広がっている。



うっすらと明るくなり始めた世界に、



街の灯りも、もうすぐ消える頃だろう。



涼しい朝の風に抱かれながら、



あたしたち5人は、屋上の縁に並んで座り、街の景色を眺めていた。



「中学の頃、何度もこの場所に立った」



5人の真ん中に座っている奈乃は、



時々声を詰まらせながら、過去のことを話してくれた。



「死にたいって……毎日思ってた」



中学の頃、奈乃はいじめに遭っていた。



いじめられるきっかけとなった出来事は、いじめに遭っていた女の子を奈乃が庇って助けたことだったらしい。



だけど、その子は不登校になり、奈乃は学校でひとりぼっちになった。



それから奈乃に対する壮絶ないじめが始まった。