「みんな……どぉしてここに……?」
奈乃の弱々しい小さな声。
泣き腫らした奈乃の目を見たら、
胸が張り裂けそうで、やりきれない気持ちになった。
ここで、ずっと泣いてたの……?
ひとりぼっちで泣いてたの……?
寂しくなかったの?
もっと早く
見つけてあげられなくて、
ごめんね、奈乃……。
「おばさんから、奈乃がいなくなったって、俺に連絡があったんだよ」
そう琥都が話すと、奈乃は手の甲を目元にあてて、うつむく。
「ママ、今日は夜勤の日だと思ってたのに……」
「探したぞ、奈乃」
快が微笑んで言うと、奈乃は声を詰まらせる。
「ごめん……ね……っ」


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
