奈乃を探して、どれくらい時間が経っただろう。
東の空が瑠璃色へ、うっすらと明るくなり始めた夜明け前。
手分けして辺りを探しまわった俺たち4人は、高校の近くの公園に集まった。
疲れてフラフラになりながら、芝生の上に座った俺と結雨。
琥都は、うなだれるようにしゃがみこんで、
快は息を切らしながら、その場に仰向けで倒れ込んだ。
どれだけ探しても、奈乃が見つからない。
「奈乃……どこにいったのかな……」
瞳に涙を浮かべて声を震わせる結雨の肩を、俺はそっと抱き寄せる。
「琥都、なんか心あたりないのか?」
空を仰いだままたずねる快に、琥都は「あぁ」と、つらそうに答える。
「奈乃がいなくなったのって……放課後のあれが原因か?あいつらと昔なにがあったんだ?」
俺が訊くと、琥都は俺から視線を逸らしてうつむいた。
「中学の頃、いじめに遭ってたらしい」
いじめ……。
だから、あいつらに会ってから様子がおかしくなったのか。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
