恋する僕らのひみつ。





家を出た俺たちは、静まりかえった真っ暗な道を走っていく。



星の見えない夜空。



涼しい夜風が頬を撫でていく。



奈乃が家にいないと気づいたのは、



看護師の仕事をしている奈乃の母親が、夜遅く家に帰ってきたときだったらしい。



奈乃が母親とふたり暮らしだったことも、俺はこのとき初めて知った。



奈乃は部屋にケータイも財布も置きっぱなしだったという。



奈乃の母親から琥都に連絡があり、琥都からの連絡で俺たちも奈乃がいなくなったことを知った。



琥都は快にも連絡をして、ふたりもいま手分けして奈乃を探している。



こんな真っ暗な街の中、どこに行ったんだよ。



川の手前、左右にオレンジ色の街灯が並ぶ坂道が見えてくる。



「ハァッ、ハァッ……」



俺も結雨も息を切らしながら走り続け、必死に奈乃を探した。