琥都との電話を切った俺は、すぐに着替え始めた。
結雨は自分の部屋に戻り、奈乃から連絡が来ていないかどうかケータイを確認しにいった。
奈乃がいなくなった……?
こんな夜中に一体どこに行ったんだよ。
琥都と一緒に、俺も奈乃を探しに行くことにした。
着替えて部屋を出ると、パジャマから着替えた結雨も慌てて自分の部屋から出てくる。
「奈乃から連絡も来てないし、電話もかけてるけど繋がんない。どうしよう……」
「わかった。俺は琥都と一緒に探してくるから、おまえは家で待ってろ」
俺が行こうとした瞬間、結雨は俺の腕をぎゅっと掴む。
「やだ。あたしも一緒に行く。奈乃のこと心配だもん」
「おばさんが起きたら心配するだろーが」
「大丈夫。湊と一緒だから」
結雨は強い眼差しで俺を見つめる。
「わかった。けど」
「けど?」
「絶対、俺から離れんなよ」
俺は結雨の手を強く握りしめた。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
