「ごめんね……みんな……」
小さく震えた声で奈乃は言った。
「あいつらと昔なんかあったのか?」
俺が訊くと、
「ごめん……ちょっと外の空気吸ってくるね」
奈乃はソファから立ちあがって、部屋から出て行った。
「待って!あたしも一緒に……」
結雨が一緒についていこうとすると、琥都が後ろから結雨の腕を掴む。
「いい。俺が行く」
奈乃のあとを追いかけて、琥都は部屋から出ていった。
快は床にしゃがみ込んで、琥都の割れたメガネを見つめる。
「あーあ。メガネまで壊して……」
顔を上げた快は、大きく息を吐き出した。
「おまえらも驚いただろ?あんな琥都、見たことないだろうから」
快は、メガネの破片を拾いながら話し始めた。
「アイツね、中学の時ひどかったの」


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
