「なんだよ~。ここにいたのかぁ」
開けっ放しになっていた部屋のドアの前を、他校の制服を着た男が通りかかった。
肌が黒く、金色の髪は毛先がはねている。見た目や口調からして、チャラそうな男だ。
「おまえらなかなか来ないからさぁ。部屋間違えたの?」
どうやらチャラ男は、こいつらの知り合いらしい。
「なんだよこの空気~。なんかあった?」
チャラ男はニコニコしながら俺らのほうを見る。
俺は掴んでいた男の胸ぐらを離すと、殴ろうとした手を下におろした。
すると、相手の男が俺に殴りかかってきた。
――ドサッ。
殴られソファの上に倒れ込んだ俺の元に、結雨が寄ってくる。
「湊っ!大丈夫!?ちょっと、あんた!湊に何すんのよっ」
「結雨、どけ」
結雨の体をどけて立ち上がった俺は、すぐさま相手の男を殴り返した。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
