そんな奈乃の様子を結雨も察したのか、結雨はきつい口調でそいつらに言った。
「部屋ここじゃないでしょ?早く出ていってくれないかな」
結雨がうつむく奈乃の肩を抱き寄せると、相手の男はニヤリと笑う。
「あんた可愛いね。連絡先教えてよ」
……は?
コイツ、誰に言ってんだよ?
結雨は俺の彼女なんだよ。
苛立った俺は、ソファから立ちあがると相手の男の前に立った。
「早く出てけよ」
「あ?」
「聞こえなかったのか?邪魔なんだよ」
そう言って俺が相手の男と睨み合っていると、ジュースの入ったコップを持った快と琥都が部屋に戻ってきた。
「おまたせ~い」
テーブルの上に、ジュースを置く快と琥都。
「このふたり……誰?」
快が訊くと、相手の女が奈乃のほうを向いて言った。
「うちら奈乃と同じ中学だったの。ねー?奈乃っ」
奈乃は返事をすることなく、うつむいて黙り込んだままだ。
同じ中学だったわりに、この奈乃の態度おかしくねぇか?
こいつらと中学の頃に何かあったのだろうか。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
