恋する僕らのひみつ。




「そんなに結雨のこと愛してんのに、また他の男に取られてもいいのかよぉ?」



そう言って快は、ニヤニヤしながら人差し指で俺の頬をつつく。



「あのなぁ、だから俺は……」



「ホント、素直じゃないよなー湊は。どーしたもんかね?」



琥都はため息をついて、胸の前で腕を組む。



「どぉしましょうかねぇ~。後悔しても知らないよ?湊ちゃん」



俺は、頬をつついてくる快の手を振り払った。



「おまえら勝手に言ってろ」



「ねぇ、湊ちゃん?自分の胸に手をあてて、よ~く考えてみな?結雨の父親との約束がなかったら、結雨のこと守ろうと思わなかったか?大切に想ってなかったか?」



快に言われたとおり、自分の胸に手をあててみる。



「そこは素直に聞くんだな。胸に手をあてるとか、どーでもいい部分」



「うるせーよ、琥都」



あの約束がなかったらなんて、そんなこと一度も考えたこと……。



そのとき、遠くからくぼっちの叫ぶ声が聞こえてきた。



「湊、琥都、快ーっ!さっきからなにサボってんだー!ちゃんと走れー!単位やらんぞー」



……担任のくせに鬼だな。



いつまで走らせんだよ……ったく。