恋する僕らのひみつ。



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熱も下がって体も完全に回復し、2日ぶりの学校。



4時間目の体育の時間、男子はグラウンドで持久走だった。



琥都と快と俺の3人は、後ろのほうをダラダラとやる気なく走っていた。



「湊、結雨から聞いたぞ?」



そう言って快は、走りながら俺の腕をヒジでついてくる。



「なにを?」



「校内1カップルのヒ・ミ・ツ」



快は白い歯を見せて、ニカッと笑った。



ヒミツって……結雨のやつ、何しゃべったんだ?



「二階堂に復讐するために湊と結雨がバカップルを演じてたとはねぇ~」



「待てコラ。バカップル言うな」



二階堂への復讐も終わって、特にヒミツにする理由もなくなったから、こいつらに話したのか。



琥都と快が知ってるってことは、当然、結雨は奈乃にも話したな。



だからか。



今朝から奈乃が、何か言いたげな目で俺を見てた理由がやっとわかった。



「二階堂のこと振って、結雨も未練なくスッキリしたみたいだし……よかったな」



琥都の言葉に、俺は立ち止まる。



「え?いまおまえ、なんて言った?」



ふたりも立ち止まり、俺のほうに振り向いた。



「だから、二階堂のこと振って……」



「は?だってあいつら、ヨリ戻したんじゃねーの?」



驚く俺を見て、ふたりは顔を見合わせて不思議そうな表情を浮かべた。



「もしかして、結雨から何も聞いてないのか?」



琥都の問いに、俺は小さくうなずく。



「湊が熱出してたから、言うタイミングなかったんじゃね?」



そう言って快が再び走り始めようとしたとき、俺はボソッとつぶやく。



「一緒に暮らしてんだから言うタイミングなんて、いつでもあんだろ」



「「え!?」」



ふたりは目を丸くしてびっくりした表情を見せる。



やべぇ……同居してることは言ってなかったのか。



「一緒に暮らしてるって、どゆこと!?どゆことよ!?湊ちゃんっ」



「いや……そのうち話す」



「うぉーい!気になんだろぉぉぉー!」



「うるせー快。叫ぶんじゃねーよ」



結雨のやつ、なに考えてんだろ。



二階堂とヨリ戻したんじゃねーのか?二階堂を振った?



なんで、そんな大事なこと言わねぇんだよ。



言うタイミングなんて、いつでもあったはずなのに。