恋する僕らのひみつ。



「いいっすね、バカは風邪引かなくて」



「その言い方っ」



憎たらしい口だこと。



「ねぇ、病院に行く?」



「いい」



湊は体の向きを変え、あたしに背を向けてしまった。



あたしは横になっている湊の背中を見つめる。



「じゃあ、あたしも学校休む。湊のこと心配だし……」



「邪魔。寝てりゃ治る」



「でも、家に誰もいなくなっちゃうよ?」



「へーき」



「でも……」



「しつけーな」



湊の冷たい口調に、あたしは口をとがらせて黙り込む。



そんな言い方しなくてもいいじゃん。



なんか、いつも以上に冷たい気がする。



違う。そうじゃない。



いつもと違うのは、あたしの方だ。



湊のこと……意識しちゃってるからだ。



冷たく感じるのも、そういうのにいちいち敏感に反応しすぎてるだけだ。



「たいしたことねーから心配すんな。もう寝かせろよ」



「ホントにひとりで大丈夫?」



「あぁ。ちゃんと学校行けよ?」



……心配するに決まってるじゃん。バカ。



湊が冷たいのは、いつものことなのに。



いつもと違うのは、あたしの方だってわかってるのに。



それでも、なんか……すっごく落ち込む。



湊の一言、仕草ひとつで。



こんなに悲しい気持ちになるんだよ。