部屋のドアを開けて中に入ると、湊はまだ布団の上で眠っていた。
「湊ー?」
あたしは布団の上に座り、湊の寝顔を見つめる。
「ねぇ~起きなよぉ~」
よく見ると、湊のおでこに汗が滲んでいる。
あたしは湊のおでこに手をあてた。
「えっ!?熱くない!?」
あたしの言葉に、瞳をゆっくりと開けた湊は、だるそうに答える。
「いいから、おまえは学校行け……」
声まで、かすれてるし。
「熱あるっぽいよ?」
「そんな気ぃする」
「もしかして昨日、雨でずぶぬれになったせい?」
あたしの帰りが遅いのを心配して、湊は雨の中を探しに来てくれたから。
絶対そのせいだ……。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
