「だから?」 「家の人、誰もいないみたいだから、あたしちょっと様子見てくる」 「アイツに呼び出されたのか?ほっとけよ」 「晩ご飯の時間までには帰ってくるから。お母さんが帰ってきたら伝えておいて」 結雨は立ち上がり、自分の部屋へと入っていった。 ……具合悪いなんて、アイツのウソに決まってんだろ。 結雨を呼び出すための口実に決まってる。 なんで、そんな簡単に騙されんだよ。 「じゃあ行ってくるね」 着替えて部屋から出てきた結雨の腕を、俺は咄嗟に掴んだ。 「行くな」