必死に探し回っていると、廊下の向こうの女子トイレに逃げ込む来瞳先輩の姿を見つけた。
俺はあとを追い、女子トイレの中に入っていく。
1カ所だけドアが閉まっていた。
――ドンドンっ!
俺は拳でドアを強く叩き続ける。
「ここにいんだろ?出てこいよ!」
「…………」
返事はない。
「おいっ!逃げてもムダだってわかってんだろっ」
「…………」
「あんたが出てこねぇんなら、こっちから行く」
「ここ女子トイレだってわかってるの?最低」
「なんとでも言えよ。あんたが結雨にしたことに比べたらマシだろーが」
――ガチャ……。
中からドアを開けた来瞳先輩は、俺を見つめてため息をついた。
「来いっ」
俺は先輩の手首を掴み、トイレの外へと連れ出す。
廊下に出ると、ドアが開けっぱなしの生徒会室が目に入った。
俺は先輩を連れて、誰もいない生徒会室に入っていった。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
