恋する僕らのひみつ。



あたしは不満げにお母さんを見つめる。



『隣に住んでるんだし、わざわざうちで一緒に暮らさなくてもいいじゃん』



『何言ってるのよ、冷たい子ねぇ。湊くん、家事できないでしょ?』



……そうだった。



いままで家事全般、お父さんに任せっきりで暮らしてきた湊。



『だからって……。じゃあ、夕飯食べたら自分の家に帰ってもらえば?』



それがいい。



一緒に暮らさなくたって、方法はいくらでもあるじゃん!



『朝は学校行く前に、うちにご飯食べに来てもらえばよくない?そうすれば別に一緒に暮らさなくても……』



『結雨が、そんなに冷たい子だったなんて……』



お母さんは、呆れた様子でため息をついた。



『部屋だってあるんだから、一緒に暮らしたっていいじゃない。湊くんのこと小さい時から知ってるのに』



頭痛くなってきた。



うちのお母さん、正気なの?