恋する僕らのひみつ。




ブレザーのポケットの中でケータイが振動していることに気づく。



ケータイを取り出してみると、画面には奈乃の名前。



電話に出て、ケータイを耳にあてた。



“あ、結雨ちゃん?まだかなーと思って電話したんだけど……”



奈乃の明るい声が聞こえて、ケータイをぎゅっと握りしめる。



「……っ」



声にならない声が唇から漏れた。



“結雨ちゃん?もしもーし?……聞こえてるー?”



ケータイを持つ手が震えて、あたしはその場にしゃがみこむ。



「……っ……奈乃……」



唇を震わせて、ノドの奥から絞り出したような声を発した。



助けて……。



「奈乃……っ」



涙がこみ上げてきて、口元を手で押さえる。



“え?結雨ちゃん?どしたの?……泣いてるのっ!?”



「……ううっ……うっ……」



“結雨ちゃん?いまどこ!?”



「……っく……裏庭……」



“待ってて、すぐに行くから”



電話は切れた。



冷たくて、怖くて

体の震えが止まらない。



助けて……。