恋する僕らのひみつ。




「いつまでそこにいんの?」



「え?あ、行くわよ……っ!ぎゃあっ!」



あたしは濡れたバスマットで足を滑らせ、後ろにひっくり返りそうになったけど、



咄嗟に湊が抱き止めてくれた。



「……っぶね」



あたしの目の前には、湊の顔。



湊の濡れた髪から滴がポタポタと、あたしの顔の上に落ちてくる。



「気ぃつけろよ。死ぬぞ?」



湊の瞳を見つめたままうなずくと、湊はジッとあたしの顔を見て言った。



「つか、おまえ顔赤くね?」



「え……?」



あ、あか、赤い……?



「熱でもあんの?」



湊は左腕であたしの体を抱きかかえたまま、右手をそっとあたしのおでこにあてる。



「んー」



首を傾げる湊は、右手を退けると、おでことおでこをくっつけた。



「どっちかっつーと俺のが熱い気がすんだけど」



「ね、熱なんてないってば」



「なにキレてんだよ」



「キレてないしっ」



ねぇ、どうしてだろう。

どうして……?



自分でもわかんないよ。



どうしていま、あたしの胸は、



こんなにもドキドキしてるのかな――。