恋する僕らのひみつ。





鏡越しに現れたのは、白い湯気の中、腰にバスタオルを巻いた裸の湊。



「ちょっ……!」



びっくりしたあたしは振り返ってしまい、湊とバッチリ目が合ってしまった。



シャンプーのいい香りが漂い、湊の濡れた黒髪からは水が滴る。



温まり、ほんのり赤くなっている湊の体。



あたしの心臓は大きく脈打つ。



「おまえ、まだいたのかよ」



目を細める湊はいつもの冷めた口調で、あたしを見た。



「い、いきなり出てこないでよっ!」



「遅刻すっから早く出ろっつったのおまえだろ」



「言ったけど……ちゃんと聞いてるなら返事くらいしなさいよっ」



「朝からうるせーなー」



湊はめんどくさそうな顔をして、浴室から出てきた。



洗面所に立った湊の体を、あたしはジーッと見てしまう。



湊の裸なんて、見慣れてるはずなのに。



なのに、どうして。どうして、あたし……。