奈乃の机の中に、1冊のノートが見えた。
「奈乃のやつ、忘れてったのか?」
俺はそのノートを取り出す。数学のノートだった。
数学って……確か課題出てなかったっけ?
もう課題終わってるとか?こっそり借りて帰ろっかな。
俺が何気なくパラパラとノートをめくっていると、最後のページが目に留まる。
驚いた俺は一瞬、自分の目を疑った。
「なんだこれ……」
ノートの最後の1ページは、ある文字が連続して書かれて埋まっていた。
“消えろ 消えろ 消えろ……”
その黒い文字は、微かに震えているようにも見える。
俺はノートを閉じ、奈乃の机の中に戻した。
「どういうことだ……?」
結雨の机にラクガキされた言葉も“消えろ”だった。
奈乃も、結雨と同様……誰かにラクガキされたのか?
それとも……。
いや、そんなわけねぇよな。そんなはずは……。
奈乃が犯人なんてこと、絶対あるわけねぇよ。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
