「早く立てよ。行くぞ」
そう言って快の背中をバシッと叩いた俺は、ひとり先に歩き出す。
俺らの教室が見えてきたとき、廊下の向こうには見覚えのある後ろ姿。
……アイツだ。
歩いていく二階堂の後ろ姿が見えた。
俺が後ろを振り向くと、結雨は快たちとふざけ合っていて、二階堂の姿には気づいていない。
もう一度前方を見ると、二階堂は階段を上がっていき、アイツの姿は見えなくなった。
二階堂のやつ……。
また結雨にちょっかいでも出しに来たのか?
フンッ……音楽の授業で、結雨が教室にいなくて残念だったな。
そのとき、
先に教室に戻っていたクラスのやつが、俺たちのほうに慌てた様子で駆けてくる。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
