「べつに何も」
「ホントに?」
「あぁ」
結雨はケータイをポケットの中にしまった。
こんな夜に電話してくるなんて、二階堂のやつ油断も隙もねぇな。
「先輩からの電話……出ないほうがいいと思う?それとも3回に1回くらいは出たほうが効果あるかなぁ?」
「そんなにしょっちゅう電話かかってきてんのかよ?」
結雨はコクリとうなずく。
なんかすげぇムカつく。
電話越しにアイツの声聞いたからか?
あーイライラする……ったく。
「……勝手にしろ」
俺が目を細めると、結雨はニコッと笑う。
「それでっ?」
「あ?」
「さっき、湊……何か言いかけたでしょ?」


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
