恋する僕らのひみつ。




その後、父親から離婚したことを聞かされた。



母親は俺を捨ててあの男といなくなり、それから俺は父親とのふたり暮らしが始まった。



あれから毎年のように春になると、ベランダで花見をしようと結雨が言ってくるようになった。



結雨はきっと。



同じ場所で、思い出を作って。

思い出を重ねて。



あの日のつらい記憶を、俺の中から消そうとしていた。



そのことに俺が気づいたのは、あれから何回目の花見の時だっただろう。



まだ7歳だった俺の


あの日の記憶



思い出を重ねて。



いつか完全に忘れることなんて、できるのだろうか――。