「あ、カンパイしてなかったね」
「いまさらかよ」
団子2本食ったあとだぞ?
「カンパーイっ!」
そう言って結雨は、手に持っていたサイダーの缶を、コツンと俺の缶にぶつけた。
ゴクゴクとサイダーを飲んで、満面の笑みを見せる結雨。
「プハーッ!うーんまっ」
「おい、おっさん」
「へ?」
さっき風呂上がりの牛乳で同じことやってたな。
「お花見にはサイダーでしょ」
「それおまえだけな」
「いらないなら、湊の分も飲んじゃおーっと」
「おまっ……やめろっ」
結雨は、俺の手からサイダーの缶を取り上げようとする。
「ひゃっ」
取り合っている最中に、結雨の顔にサイダーがピチャッとかかった。
「ははっ。ざまぁ」
俺が笑うと、結雨は顔についた水滴を手でぬぐう。
「つめたぁ~もぉ!せっかくお風呂はいったのにぃ」
「おまえが横取りしよーとすっからだろ?」
「えいっ」
「わっ」
結雨は俺の顔にもサイダーをかけやがった。
「おまえなぁ、ふざけんなよ」
「んふふっ。お返しだよぉーだっ」
そう言って無邪気な笑顔を見せる結雨。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
