“マジでちょーかわいくね?1年の一色結雨”
“文化祭のランキングで断トツ1位だったもんな~”
話題は、俺の幼なじみの結雨のことだった。
別に特別なことじゃなかった。
結雨が男どもに人気があることなんて、中学の頃から聞き慣れていたから。
そのたびに俺は、いつも心の中で呟いていた。
みんな見た目に騙されてるだけだと。
結雨の中身は、女子力ゼロのただのおっさんだと。
でも、それを直接男どもに言ったところで、みんな口をそろえて言う。
あんだけ顔が可愛ければ、なんでも許せるって。
可愛けりゃ何でもアリとか、俺には全く理解できねぇけど、
とにかく結雨は昔から男にモテていた。
あの日、バスケ部の先輩たちの話は結雨のことで盛り上がっていた。
“彼氏いないらしいぜ?”
“あんなカワイイ彼女いたら、自慢だよな”
“俺、告ろっかな~”
“ムリムリ。おまえ、そっこー振られる”
先輩たちの笑い声が周りに響き渡る。
そのとき、口を開いたのは二階堂……アイツだった。
“あの子は、俺が落とすよ”


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
