「朝霧くん、部活中にケンカはダメだよ?」
来瞳先輩は、俺の隣に膝を抱えて座った。
二階堂にジュースを買いに行かせたのは、ケンカを止めるためか。
「ふたりともレギュラーなのに試合に出られなくなっちゃったら困るでしょ?」
「……わかってます」
俺が無愛想に返事をすると、来瞳先輩は俺を見てニコッと微笑む。
「前から思ってたけど、朝霧くんて理央にだけ敬語使わないよね」
俺が黙ったままでいると、横から来瞳先輩が俺の顔をのぞきこんだ。
「朝霧くん?」
来瞳先輩は吹きだして笑う。
「ふふっ。そんなに理央のこと嫌い?」
「はい」
大嫌いだけど何か?
「どぉして?彼女の元カレだから?」


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
