「絶好調だな、朝霧。結雨と付き合い出したおかげか?」
……ムカつく。嫌味かよ。
「別に結雨は関係な……」
そう言いかけたとき、結雨の言葉が一瞬頭をよぎる。
“ベタボレな彼氏役、よろしくねっ”
……ベタボレ。
はい、俺は結雨にベタボレ。ベタボレなニセ彼氏。
心の中で言い聞かせる。
アホくせぇけど、仕方ない。
結雨と約束したからな。
それに毎日のマッサージもかかってる。
「……結雨も応援してくれてるし、試合でも練習でも誰にも負けたくないんで」
そう冷たく言い放つと、二階堂は笑いながら言った。
「朝霧ってさ、ホント生意気だよな~」
二階堂は、俺の肩に手を置いた。
「でも俺、朝霧のそういうとこ嫌いじゃないよ?」
「……は?」
俺はおまえのこと大嫌いだけど?


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
