いまは、3年と2年のチームにわかれて、5対5の練習メニュー。



仲間とパスを繋いで、ディフェンスをかわしていく。



俺がパスを受けると、すぐに二階堂が目の前にやって来た。



一瞬、お互いに睨み合う。



二階堂 理央。

バスケ部の3年、結雨の元カレ。



……俺は、コイツのことが大嫌いだ。



「……っ」



俺はドリブルで二階堂を抜き去り、レイアップシュートを放つ。



―――パサッ。



俺のシュートが決まると、同じチームのやつらが駆け寄ってきて俺の背中を叩いていった。



「湊、ナイッシュー」



「おぉ」



だけど、そのあとすぐに



相手チームの二階堂が3ポイントシュートを決めた。



俺の顔を見てニッと笑顔を見せる二階堂に、俺はイラッとしながらスッと視線をそらす。



練習とはいえ、いつだって本気でやる。



お互いに一歩も譲らない。