「いや、だから外そうとした時に……」
「なに普通にもらってんだよ。バカだろ」
「ちがうってば。先輩が勝手につけたの」
湊はあきれたようにため息をつく。
「おまえ、ホントに復讐する気あんの?」
「あるよぉ」
あたしは手首のブレスレットを見つめる。
「でも先輩……あたしが湊と付き合ってても別に平気っぽかったよね?それどころか、前から湊とあたしの関係疑ってたみたいだし」
あたしはうつむき、口を尖らせてつぶやく。
「ちょっとくらい妬いてくれてもいいのに」
「心ん中では、妬いてるかもしんねーじゃん」
顔を上げたあたしは、湊の顔を見つめて肩を落とす。
「そうだといいけどさ……」
そのとき、湊の視線が、あたしの後方へとうつる。
「どしたの?湊……」
あたしも後ろに振り向こうとした瞬間、湊はあたしの体を抱き締めた。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
