恋する僕らのひみつ。



「だけど、奈乃に聞いたからって、あたしのこと助けに来てくれるなんて優しいじゃんっ」



そう言ってニコッと笑うと、湊は無表情で目を細めてあたしを見つめる。



「おまえが考えた長ぇ設定守ってるだけ」



「ふふっ。ありがとっ。あたしにベタボレな彼氏さまっ」



「うっざ」



「ちょっと!いまウザイって言った?」



「さすが。耳いいな」



あたしを見て、湊はイタズラっぽく笑う。



「もうっ」



「つか、腹へった」



「体育のあとだし、余計にね」



階段を上がったあたしたちは、教室に戻ろうと廊下を歩いていく。



湊は掴んでいたあたしの手首を離すと同時に、急に立ち止まった。



「おまえ、手首にこんなのつけてたっけ?」



二階堂先輩からもらった、ブレスレット。



「あ……気づいちゃいました?」



あたしは苦笑いで頭を掻く。



「実はさっき……二階堂先輩がくれて……」



「は?おまえアホじゃねぇーの?」