恋する僕らのひみつ。




ふんわりと香る先輩の匂い。



ムスクのような甘くミステリアスな大人の香りが、いつだってあたしをドキドキさせた。



「……っ」



先輩があたしにキスしようとした瞬間、あたしは顔を背ける。



そして、気づいたときにはもう……。



――パシンッ。



あたしは手のひらで、先輩の頬を叩いていた。



「……っつー」



「あ……」



ど、ど、どうしよう。



先輩の頬、思い切り引っ叩いちゃった。



「ごめんなさいっ」



自分の手のひらも、ジンジン痛い。



相当な強さで叩いちゃった。



「ホントにすいませんっ」



「俺、女の子に叩かれたのって初めてかも」



そう言って先輩は、頬をさすりながら優しい笑顔を見せる。