――――――……
なんだか頬のあたりが温かくて、心地いい。
ぼんやりと目を開け、あたしはいつのまにか寝てしまっていたことに気づく。
頭がボーッとする。
湊の肩にもたれて泣いて、それで……そのあと、どうしたんだっけ?
横向きになって寝ていたあたしは、上向きに体勢を動かした。
「……えっ!?」
上を向いた瞬間、そこには湊の顔。
驚いたあたしは、勢いよく飛び起きた。
ベッドの上であぐらをかいている湊は、手に持っていたマンガを閉じてベッドの上に置いた。
「え、ちょ、ちょっと待って……。あたし、湊にヒザ枕してもらって寝てたの?」
「おまえのせいで、俺の足がシビれただろーが」
目を細めた湊は、あたしを冷たく睨む。
湊は手をグーにして、シビれた足を叩きながら呟いた。
「……泣き疲れて寝るとか、おまえ赤ん坊と一緒だな」
「ご、ごめん……」
湊の肩に寄りかかって泣いて……それで泣き疲れて寝ちゃったあたしは、
そのまま湊の太ももの上に倒れ込んだのか。
「起こしてくれればよかったのに……」
「優しいから、俺」
「はいはい」
自分で言うとか、どんだけなのよ?


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
