恋する僕らのひみつ。



「もしかして、寂しかった?湊くんのほうから付き合おうって?」



「いや、その……湊があたしにベタボレで……」



嘘つくのって、大変だな。



心臓バクバクだし、嘘がバレないよう頭もフル回転だし。



相手に罪悪感も感じるし……。



「確かに……寂しいっていう気持ちもあったかな」



「結雨ちゃんはまだ、湊くんのことが好きなわけじゃないんだよね?」



「うん……まぁ……」



ホント、ごめん……湊。



湊があたしにベタボレっていう……あの長い設定、守らせていただきます。



「湊が……先輩に浮気されて傷ついてるあたしを見て、俺が幸せにするからって……」



奈乃はグッと顔を近づけてくる。



「うそっ!あの湊くんが、そんなこと言ったの?」



さすがに嘘っぽいよね。



周りは信じても、やっぱり奈乃は信じないかな。



きっと信じない。



「わぁ~。湊くん、カッコイイ~」



……え?信じた?



「へぇ~湊くん、やる~っ」



奈乃はニッコリと笑って見せる。



「あはっ、あはは」



あたしはもう……笑うしかない。



「ふたりは教室で毎日ケンカばっかりしてるけど、本当は仲がいいんだろうなーって前から思ってたよ?」



そう言って奈乃は、うれしそうに微笑む。



「それに結雨ちゃんは、湊くんといるときのほうが自然でいられるみたいだし」



どうやら奈乃も、完全に信じてるみたい。



「だから奈乃はね、二階堂先輩よりも湊くんのほうが結雨ちゃんには合う気がしてたよ?」



「そ、そっかぁ」