恋する僕らのひみつ。



奈乃は、あたしの肩を優しく撫でる。



「先輩のこと完全に信じちゃってたんだよね、あたし」



「信じることって大切だと思うよ?」



「でも結局……信じすぎてたから傷ついた」



相手を信じることは大切だって、奈乃は言った。



でも、きっと。



信じていい人と、信じてはいけない人がいる。



だけどそれを見抜く方法は、とても難しい。



「100パーセント人の心が読めるウソ発見器とか開発されないかな」



「結雨ちゃんて、時々変わった冗談言うよね」



「いや、冗談じゃなくて本気なんだけど」



少しの沈黙のあと、奈乃が口を開いた。



「あ、そういえば……このまえ雑誌に、浮気する人の特徴みたいなの載ってたよ。アンケート結果の集計か何かだったかな」



「え?なにそれ。聞きたい」



「えーっと……なんだっけな。あ、女の子の友達が多い人」



「……確かに」



二階堂先輩は、女の子の友達が多いイメージ。



学校でも、女の子の友達と話してるのをよく見かける。



「あとね、マメすぎる人」



「さっきも言ったけど、連絡はマメだったよ」



「他にもマメな一面あった?」



「う~ん……よく気づく人だなって。リップの色変えたり、前髪ちょっと切っただけでも気づいてくれて、可愛いって褒めてくれた」



「そういえば、口が上手い人っていうのもあったよ」



「うん」



先輩はあたしが喜ぶことを、いつも言ってくれていた気がする。



「あとはね……あ、寂しがりな人」



どうだろう……?



毎晩のようにかかってきていた二階堂先輩との電話の会話を思い出してみると、なんとなくそんな気もする。



「どちらかといえば……寂しがりな人だったかも」