恋する僕らのひみつ。



「……信じらんない。しかも保健室でそんなこと……ひどいっ」



奈乃はあたしの話を聞き終えると、大きなため息をついた。



「二階堂先輩、ホントなんなの?ありえない……」



「あたしが先輩と別れた理由、誰にも言わないでもらえるかな」



「言わないよ」



「できれば琥都にも言わないでもらいたいんだけど……」



奈乃は、琥都の彼女。



でも付き合ってる琥都との間にヒミツなんて作らせたら悪いかな。



「やっぱり、琥都だけなら言ってもいいよ」



でも琥都に知られたら、自動的に快にも知られちゃうかな。



あのふたり仲良しだし。



琥都はたぶん心配ないけど、快はなぁ。



あの快が、人に黙っていられるとは思えない。



今朝のことで余計に、そう思う。



「琥都にも言わないよ。これは結雨ちゃんと奈乃のヒミツだもん」



心配そうに悲しげな顔をした奈乃は、そっとあたしを抱き寄せた。



「大丈夫?結雨ちゃん……」



「うん……」



奈乃とは、まだ出逢ったばかりで。



あたしたちは、性格も雰囲気も全然似てない。



だけど不思議……。



奈乃といると、落ちつく。



奈乃の優しくて柔らかな雰囲気が、そうさせるのかな。