恋する僕らのひみつ。




こんなんで、奈乃にバレてない?



付き合ってるフリが、こんなに難しいなんて思わなかった。



「二階堂先輩とは、なんで別れちゃったの?あんなにドキドキするって言ってたのに。ドキドキしすぎて疲れちゃった?」



「それが……ね」



ヤバい……どうしよう。



目のあたりが熱くなって、涙がこみあげてくる。



一瞬であの保健室の光景が思い出されて、



胸の奥が痛い……。



「ごめん、言いたくなかったら大丈夫だよ?」



あたしはうつむいて、下唇を強く噛みしめる。



昨日あんなに泣いたのに。



どれだけ泣いたら、涙は出なくなるの?



もう……やだ。



「結雨ちゃん……平気……?」



「奈乃……」



顔を上げたあたしは、トイレ内をキョロキョロと見まわした。



他に誰もいないよね?



奈乃以外の人には、こんな話……聞かれたくない。



涙ぐむあたしは、奈乃に先輩と別れた理由を話した。