「なに手つないでんの?おまえら付き合いだしたの?」
驚いた様子で目を丸くしている快は、あたしたちの顔を交互に見た。
「あー、えっと。そ、そぉなのぉ~。あたしたち付き合ったんだよねぇ~えへへ」
笑いながらあたしが言うと、湊はあたしの耳元に顔を近づけて小声で言った。
「おまえ下手くそか」
やっぱりヘタだったかしら……あはは……。
初っ端まさか快に見つかると思わなくて、言うセリフとか心の準備も全くできてなかった。
「マジかよぉ~。おまえら毎日ケンカばっかのくせに、いつどこでそうなったわけ?」
よかった……。
どうやら快は、この状況を疑っていないみたい。
「まぁ、いろいろと……ねぇ?湊」
あたしが少し動揺しながらも笑顔で湊の顔を見ると、
湊は「あぁ」と普段と変わらない様子でうなずいた。
このヒミツの関係がバレやしないかと、あたしの心臓はバクバクだって言うのに。
湊は全然いつもと変わらないし。
さすが湊だわ。
「いろいろと何があったわけ~?」
あたしたちに顔を近づけて、ニヤニヤしている快。
「校内1カップル誕生じゃーん!うぇい、うぇーいっ」
大きな声で叫んだ快は、湊とあたしの肩をガシッと強く抱く。
あのぉ……校内1カップルって、なんですか?
「そんなとこで立ち止まって、どーしたんだ?」


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
