「ええーーーっ!?」
「なんつー声出してんだよ」
「ちょ、ちょ、ちょ手っ!手ぇつないでますけどっ」
驚くあたしは左手で指差す。
湊に握りしめられた、あたしの右手。
「……あぁ」
いや、“あぁ”じゃなくてさ。
なんなの?
ちょっと待ってよ。
あたしの知ってる湊じゃない。
あたしの知ってる湊が、こんなことするわけない。
「なんなの?これは」
「アイツに自然に伝わる方法ないかって、おまえが言うから」
「これが自然っ!?」
湊はコクリとうなずく。
「……俺たち付き合ってんだろ?」
湊は無表情で、あたしの顔を見つめる。
「手ぐらい繋ぐだろ」
「は、はぁ……」
「アイツ騙すんなら、本気出さねぇーとな」
湊は冷ややかな口調で言った。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
