恋する僕らのひみつ。



体育館にいる生徒たちみんなが、隅にいたあたしたちのほうを見つめていた。



『そして、今年の北十字高校1の美少女は……』



ジャカジャカジャカ……ジャンッ。



『見事1位に選ばれたのは、1年の一色結雨さんっ』



司会の声が聞こえた瞬間、あたしは驚いてヘンな声をあげてしまった。



「うぇっ!?」



いま、あたしの名前呼ばれた?



いや、空耳でしょ。



『では見事1位になった朝霧湊くんと一色結雨さんは、壇上に上がってきてくださーい』



空耳じゃなーい!



なにこれ……。



体育館にいる生徒たちの大きな拍手と歓声につつまれる中、



湊とあたしはその場で固まったまま、ポカンと開いた口が塞がらない。