あたしを慰めるかのように、
湊は、その大きな手で、あたしの頭をポンポンと叩いている。
なんだろう……。
ヘンな気分。
だって……
湊にこんなことされたの、生まれて初めてだから……。
いつも冷たくて
時々、悪魔に見えるあの湊が、
あたしを慰めようとしてくれるなんて……。
でも、頭を叩く力がちょっと強い。
ポンポンというより、ガシガシって感じだった。
だけど、そういうところも湊らしいなって思った。
「こういうとき、普通はもっと優しくポンポンするのっ!」
あたしが湊の顔を見つめて言うと、湊はプイッと顔をそらした。
「うっせぇーよ」
少し恥ずかしがってる様子の湊が、なんだか微笑ましかった。
「なに笑ってんだよ。泣いてんじゃなかったのかよ?」
湊は思い切りあたしの頬をつねった。
「痛いよぉ」


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
