「あのさぁ、なんであたしが早退したのかって、気にならないの?」
「メール無視したのは、おまえだろ?」
そんな冷たい言い方しなくてもいいじゃん。
さっきはメール返す気力さえ、なかったんだもん。
「じゃあ何で食欲ないの?とか、何かあったのか?とか、それさえも聞いてくれないわけ?」
「……聞いてほしいんなら聞くけど」
湊は前で腕を組み、部屋の壁にもたれかかる。
あたしは湊から視線を逸らした。
「……もういい」
湊に慰めてもらおうと、ほんの一瞬でも期待したあたしがバカでした。
この悪魔に何を期待してんだ、あたしは。
「そんで飯どーすんの?食わねぇなら俺が……」
「食べますよぉーだっ」
あたしはベッドから降りて、湊をにらみつけながら部屋を出ていく。
「……俺、なんもしてねぇだろーが」


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
