恋する僕らのひみつ。




そのままあたしは、学校を早退した。



ひとり帰り道を歩いていく。



涙は止まらず、足が重たく感じた。



「……なんでよぉ……ううっ……最低……」



立ち止まったあたしは、空を見上げて、震える息を吐き出した。



晴れているはずの青い空が、涙で滲んで見える。



何も知らずに過ごしていた昨日までとは、世界の色が一変した。



先輩の言葉が頭の中で繰り返される。



“本当に終わりにすんの?”



終わりにするしかないじゃない。



“追いかけないよ?俺”



その言葉を聞いたとき……寂しかった。



だけど、きっと。



追いかけられても、あたしは傷ついたままで。



先輩を突っぱねることしかできなくて。



あたしたちはもう、傷つけ合うことしかできない。



「先輩が……あんな人だったなんて……」



優しい笑顔も。

頭を撫でてくれた大きな手も。

ドキドキさせる甘い言葉も。



あたしのモノだと思ってた。



でも、あたしだけのモノじゃなかったんだ。



幸せだった日々が、あの一瞬で



すべて嘘になった。



「……ううっ……っ……」



どうして出逢っちゃったんだろう。



どうして好きになっちゃったんだろう。



こんなにつらいなら

こんなに傷つくことになるなら



「先輩のこと……好きにならなきゃよかった……」