先輩は泣いてるあたしを抱き締めた。
「……っ」
なんで、そんなに強く抱き締めるの……?
いまあたしが
どんな気持ちか
先輩にわかる……?
「……先輩……あたしのこと嫌いになったんですか……?」
「好きだよ」
そんな簡単に
優しい声で好きだなんて
言わないでよ……。
「じゃあ……なんで?なんでですか……?」
あたしのことが好きなら、
なんで、他の女の子とあんなことするの……?
「ごめん、さっきのは……」
「離してください」
「結雨」
離してよ。
そんなふうに強く
息ができないくらい
抱き締めないで。
優しい声で、あたしの名前呼ばないで。
もう……苦しくて、どうにかなりそう。
「離してっ」
あたしは無理やり先輩の体を突き放した。
悲しくて、つらくて
涙が止まらないよ……。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
